物流の仮想化

経済の仮想化、なんてことを考えていた。流れに乗り切れない個人事業者とかは、大変な時代だとも、思った。

東京のお店からXという商品を大阪のAさんがネットで買い、同じXという商品を東京のBさんが大阪の会社から買った、とすると、マクロには完全に無駄な物流が発生する。個人の購買情報のようなプライバシーを漏洩させずに、マクロにこの問題を解決するには、どうしたらいいんだろうかと考えていて、ふと思った。

物流も仮想化したらいい。そのためには、商品の「所有権」の移転を、「エンドユーザ」が購入するまでは「モノ」の移動を伴わせない形で行えばいいんじゃないか、と思った。

製造業のM社が、Xという商品を製造しているとする。付加価値を付けるかどうかは別にして、それを、商社である東京のP社と大阪のQ社が購入したとする。この時、M社は提携先の物流倉庫業のS社にXという商品を出荷し、P社やQ社は、そのXという商品のエンドユーザではないため、価格を支払い、M社に商品の保管を委託する、とする。
この時、Xという商品の所有権は、P社にN1個、Q社にN2個という「情報」が発生しただけの状態で、「どれがP社の所有」とか「Q社の所有はこれ」などと特定されない状態でS社に保管される、とする。そして、ネット経由で東京のAさんが大阪のQ社から、大阪のBさんが東京のP社から購入した際には、いずれもS社の倉庫から「エンドユーザ」であるAさんや、Bさんの元に出荷される、とする。ここで、S社が東京と大阪にそれぞれ倉庫を持っていて、どちらにも同じXという商品を適正数在庫していたとすると、「最も近い倉庫」から出荷する、とすることで、無駄な物流を省ける、と考えた。

従来の問屋に相当する中間的なバイヤーが購入する場合には、「所有権」の情報を購入した商品群に「個数分のタグ付け情報を発生させる」だけで、実際の物流を発生させず、エンドユーザが購入した際に初めて「モノの輸送」が起きるようにしていけば、マクロに見て、物流コストを抑えて、余分な二酸化炭素排出を抑えられるのではないか、と思った。

エンドユーザは、「価格.com」のようなサイトを見ながら、だいたい一番安いところから買う、ような気がする。他の人のことは知らないけど、私の場合には安いところを探して買っている。そうとなると、毎回似たようなお店になって来て、案外巨大な店舗を持っている名の通ったお店ではないところになったりする。その理由は、もしかしたら、店舗のコストが商品価格に上乗せされているから、かも知れない。だとしたら、アマゾンのように小売の店舗を持たない店が最も有利になる、ということなんだろうか。

アマゾンに太刀打ちしようとするなら、最終的な輸送コストまで含め、物流倉庫に特化した「製造元」/「販売元」と「エンドユーザ」を結び、全国に分散した拠点を持つ、前述のストーリーのS社のような存在が必要になってくるのではないか、と思った。

経済は「無駄」によって潤う、という話を以前聞いたことがある。無駄によって、お金がばら撒かれる。二酸化炭素を排出しても、全く同じものを、一方では東京から大阪に運び、他方では大阪から東京に運ぶ、そうすれば、その分の「無駄」は運送業者の収入になる。だから、この考え方が「最適解」ではないかも知れない。ただ、マクロに見て、これ以上の二酸化炭素の排出は、地球への環境負荷が看過できない状態である、そんな気もする。

個人商店でも、自分で何かを作っているところは、こうした「仮想化」にも乗りやすいと思う一方で、「シャッター商店街」のお店などは、「仕入れて売る」だけなので、アマゾンなどには相当に客を食われているんじゃないかと思えたし、結局この発想では、個人経営のような「小売業者」は救えない、ようにも思えたけれど。それに、私のところみたいに「カスタマイズと付加価値」で勝負している会社にも、全く関係ない話ではあったけれども。

荒削りな発想だけれども、とりあえず、考えるともなく考えちゃったから、書いてみた。こうして、吐き出して、スッキリして、別に考えたい話題に切り替えたいとも思っているので、書いてみただけ。