フラッシュバック

しまった、と思う。余計な話題に首を突っ込んだ。というか、ニュースに変な反応の仕方をしてしまった。
だいたい、長崎大学で全面禁煙しようが、どうでもいい話なんだが、禁煙条例の小池都知事を思い出して、過剰反応した。
なんだか、開き直った。池袋には繁華街があって、喫煙所が撤去されたら、路上の一角に集団で路上喫煙するために人が集まる場所ができていた。僕もそこに便乗することにする。路地が何本もあるから、どこがセーフか、そこは、ニューギニア経験で勘を働かせることにする。東京には分煙なんていう発想が、カケラもなくなった。

ニュースを聞いた後、なんだか体じゅうの力が抜けて、連鎖的に昔のことまで山ほど思い出して、なんとなく新鮮な痛みを感じてしまった。今もなんだか、胸のあたりに風穴が空いているような気分で、体に全然力が入らない。食欲もない。メールを読んでも、要件が頭に入らない。プログラムコードが、知らない外国語に見える。

思い出してみても、自分のどこが悪かったのか、どうすべきだったのか答えの出ない話題が多すぎる。考えてはいるんだけれども。

そもそも、その場で反論させてもらえたなら、僕自身はほとんど根には持たない。相手は根に持つかも知れないけれど、相手が根に持つのと、僕が引きずるのと、どちらを選ぶか、っていう話なんだろうか。

どこぞの大学の場合には、発端ははっきりしている。入職して最初の学科会議で、N学科長が「コマ割り」の話を学科会議で取り上げた。「僕は聞いていません。」って言ったら、「契約書に書いてあるはずだから」というので、「労働契約なんて、もらっていませんけど。」って返したら、「わかった、じゃぁ、調べておく」と言われて、次の時に「先生の契約は、週9コマで、前期後期で18コマになっています。」と言われた。「契約書なんて締結した覚えはないんですが」と返したら、「この大学では、契約書は事務が作成して保管する。」と言われて、そんなバカなと思った。条件提示もされていない、説明も受けていないのに、「契約書」が作成されて、事務に保管されているなんて、おかしいでしょう、と言ったら、「ここではこれが普通」と言われた。「先生は年俸契約で、70歳までずっと年俸500万円です」とも言われた。思い出してみると、細かいことの書かれていない「労働契約書」に捺印した記憶はあるんだが。知らない間に、こういうことになった、という話題を、ネットに書いたのが、そもそもの発端だろうなぁ。全部事実なんだけど。ただ、僕は最後まで、自分の記憶にない内容が書かれていたらしい「契約書」なるものを見る機会がなかったから、証拠の提示ができない。N学科長がご存知のはずだけれども、もう忘れてるだろうなぁ。いずれにしたって、昔の話だ。
それ以来、もう、あの学校では抹殺されたも同然で。ただ、直接文句を言う手段が一切なかった。
でも、おかげさまで、(非常勤もやってたから、)毎週22時間、一日平均で4.5時間、一応は意味のあることを話し続ける喉は鍛えられたと思う。しかも、10秒とか20秒、意識が落ちて、半分眠っていても、(立って歩きながら)それなりに意味のあることを話続けて、ふと目が覚めたと言うか意識が戻った時に、眠っていた間に話していた内容の続きを自然に話し続けて、眠りながら授業をやってたことがバレない、なんて言う特技も身につけられた。感謝するべきなんだろうなぁ。

教務委員会の議事録は、委員会が開かれる前に作成されているのが常だった。(今は知らない。)「大学側からこの説明があった。」それが最初から事務方の用意した議事録に書いてあって、意見を言う先生も決まっていたんだろう。教授会も似たようなものだったらしい。教務委員長が茶番だとかボヤいていた。そういう大学だから、講師の契約書なんか、「双方合意のもとで」なんてことがあるはずがない。それを言い出したら、とある医科大学の教授会について聞いた話では・・・やめとこう。病気になった人が最後に頼るのが病院で、その病院が、なんて話になったら、ヤバイ。でも、ドラマにはなってるか。結局、よくある話なんだろうな。
悪いけれども、禁煙外来なんて、まっぴらゴメン。製薬会社のご都合に乗るくらいなら、まだ間接税を支払い続けた方がいい。それに、もうすぐ還暦で、もう十分生きたよ。慢性的に完全燃焼してる。

逃げた訳だから、当然、慰謝料がどうこうなんて騒ぐ気はない。ただ、何かあると体じゅうの力が抜けるくらいの記憶の連鎖で、直近の話題として意識の表面に躍り出てくる。その都度、必死で吐き出して抜け出したい。どこかの大学には悪いけれども、たぶん僕は、死ぬまでこの辺の記憶の嘔吐を何十回でも繰り返すだろうと思う。(韓国の文句は言えないなぁ。でも、事実は事実として尊重して欲しいけど。韓国の人の気持ちは痛いほどわかるんだが、学校で教えている内容が事実じゃない。)

小池都知事は、「人を選別する」人だと思う。民主党が崩壊した選挙の前に、確かご本人がそんなことを言っていた。昨今、露骨に喫煙者を見下すような発言をされている。正直言って、耐えきれない。酒だのタバコだのに頼ってメンタルを維持しようなんて自分が、情けないとは、確かに思うけれども、暴力が許される訳じゃない、言葉すら発する機会を与えられない、どうやってかろうじて、社会生活を維持しようかと思った時に、僕には他に手段が見つからなかった。そんなことは、関係ないんだろうなぁ。「喫煙は悪」らしいから。何を言っても無駄、だと思ったら、僕自身が日常生活を取り戻すためには、たぶん、今からは一切この話題を避けて、言葉を飲み込むと思う。消化しきれなかった時、何をどう思ってしまうかわからないけれども、もう、結果については気にしないことにする。意識の中で何をどう思ってしまうかは僕の勝手。(僕だけじゃなく、誰しもが、何を思ったか上にはバレバレだけれども、普通、誰もそんなことは気にしないでしょ?)言葉にして吐き出した方が、まだ軽く済む気がするけれど。

一切の反論を許さない。そういうやり方が正しいと思うなら、それはご自由に。ただ僕は、ひたす持ち続けた怒りを中に籠らせて封じることで、かろうじて社会生活に順応してきた。限界で耐えきれなくなった時にどうなるかは、今は考えない。ただ、罪悪感を持ちたくないから、この話題は言葉にして吐き出しておきたかった。免罪符。
腕力も振るわないし、暴言も吐かない。だったら、法律には、一切触れませんよね。