法律論争?

日韓問題の本質は「請求権協定」ではない

日韓問題の本質は「請求権協定」ではない

徴用工判決をあらためて複眼的に捉える
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019081400001.html

基本的に、1910年の朝鮮併合が違法だったと、そういうことなんだろうか。
こんな一節もあった。

確かに、条約の順守については国際法上の原則として「合意は拘束する」というものがある。その一方で、条約締結時の社会事情が変更した場合、それを根拠として条約の拘束力から免れる「事情変更の原則」も存在している。事情変更の原則を認めるか否かの論争は16世紀以来、国際法分野での主要議題の一つであった。

ここから先は、素人考え

僕がニューギニアで日本兵の遺骨情報の収集を手伝っていた時、現地の古老から「これはどこで換金できるか」と聞かれたのが、大日本帝国軍が発行していた「軍票」だった。『いつか日本が戦争に勝利したら、お金に換金できる、』とそういう約束で、印刷したものをバラ撒いていたらしい。
大日本帝国発行ではなく、軍部が発行した疑似通貨みたいなもんかなと、僕は理解している。(間違っていたら、ごめんなさい。)

遺族会会長の田所さんに確認した。そうしたら、田所さんのお答え。「軍票なんて、日本軍があちこちでバラ撒きまくって、今じゃ換金なんて出来やしないよ。」切手とか古銭なんかを扱ってるところに持ち込んでもダメですかね、と僕が聞くと、「台湾や中国なんかでも大量にあるらしいし、一円でも換金したら大量に舞い込んでくるから、どこの業者も相手にしないと思うよ。」とのお答えだった。

こんなの、いいんですかね、なんて言っていたら、軍票を発行したのは「大日本帝国軍」なのに対し、今現在の日本政府は「日本国」であって、確かに「日本」という国は存続しているけれども、国体は異なっている。
軍票の発行主体である、大日本帝国陸軍なり、大日本帝国海軍などは、終戦の時点で存在しなくなった。ということは、その時点で「通貨」としての価値は失われたのではないか、とも解釈できる。

一般人が保有していた大日本帝国発行の通貨も、一定の期間、「日本国発行」の通貨に切り替える措置が取られた後は、紙切れになったのだろうと思う。(古銭としての価値は、知らない。)これはあくまでも「道義的かつ現実的な措置」であって、一度は「大日本帝国」が消滅した時点で、全部紙切れにしても「法的」には問題なかったはずだと思う。逆説的だけれども、「法的」措置をとって、大日本帝国発行の通貨から日本国発行の通貨への切り替え措置を取らなかったなら、日本は無法状態に陥っていたんじゃなかろうか。

ざっくりと考えて、倒産した会社の株式は紙切れ、だと思う。倒産した会社が何を約束しようが、もはや意味がない。債権の回収という意味では(そういう事態とはあまり関わりたくないけれども)道義的にはともかく、法的には相当に難しい、と、どこかで聞きかじって、あやふやに理解している。自己破産してしまったら、その後の生活にかなりの制約があったとしても、もはや過去の債務には縛られない、とも(きっと、私の理解には、細かいところで正確な理解をしていない要素が相当にあるとは思うけれど)自分は理解している。

ふたたび、ざっくりと考えて、「大日本帝国」に法人登記していた法人は、「日本国」に法人登記している法人と、同一と見做せるんでしょうかね?これも、道義的/慣習的には一体であっても、法的には別物じゃないのかな、という気がするんだが、どんなもんなんだろうか。
大日本帝国に法人登記していた法人が負っていた債務を、日本国に法人登記する法人が負わなければならない、という法的な根拠はどこかにあるんだろうか?

まず第一に、徴用工に対して支払い義務を負っていた法人が、現在存在している日本国に法人登記する法人と同一であることの法的根拠が、どこかにあるんだろうか?

第二に、敗戦の時点で大日本帝国は連合軍の(というよりも、アメリカの)統治下に置かれ、その後成立した日本国は、法的には「別組織」になっているという気がする。むしろ連合軍が「別組織」に、ならしめた、と理解している。ここには上に引用した「事情変更の原則」が成り立つ余地が相当にあるような気がする。

この二つの根拠から、もしかしたら、日本国は、大韓民国並びに朝鮮民主主義人民共和国に対して、大日本帝国が負っていた何らかの不法行為に関する責務を背負う義務は、必ずしもなかったような気がする。それにも拘らず、日韓請求権協定を締結し、数億ドルの支払いを行なった。これは、道義的責任に基づいたものであって、必ずしも法的な必然性を伴うものではなかったように感じる。

この数億ドルをすでに受け取った韓国が、現在の日本国と大韓民国との協定を「事情変更の原則」で破棄できる、もしくは、朝鮮併合は日本が行なった不法行為である、とするならば、逆に日本側は、不法行為を行なったのは「大日本帝国」であって、「日本国」ではなく、その間には「事情変更の原則」が存在していて、一度は破綻した大日本帝国が背負うべきだったすべての不法行為の継承を、現在の日本国は拒否する法的権利も存在しているように思う。韓国大法院の判決文を詳細に読み込んで、この辺の読み替えを行なっている部分を検証したら、おそらく、同じ論法で、大日本帝国および大日本帝国に法人登記していた大日本帝国法人の負うべき義務を、日本国もしくは日本国に法人登記する日本国法人が継承するべき根拠がない、という論理が成立するような気がする。

面倒臭いので、僕はやらない。素人考えを述べただけ。

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