吸収合併

韓国の基本的な主張は、これかなと思う。

「韓国併合」100年日韓知識人共同声明
http://www.maroon.dti.ne.jp/rekikakyo/movement/nikkannseimei20100528.pdf

力で全てを支配する時代だったと思う。

近代日本国家は1875年江華島に軍艦を送り込み、砲台を攻撃、占領するなどの軍事作戦を行った。

これより更に50年遡ると、欧米列強がアジアを次々と植民地にしていた時代背景があると思う。
そうした時代だったから、右翼的な主張に基づけば、日本はアジアの独立を守るために太平洋戦争を戦った、ということになる。

座視していれば、日本も独立が危うい(イギリスかフランスの植民地になる)という日本自身の独立闘争の残像が、色濃く残っていた時代だとも思う。
その頃の、朝鮮半島がどんな状況だったか。少なくとも、「武力」で独立を維持できる状況ではなかった、とも理解している。その状況につけ込んだ、とも言えるし、末期の腐敗した朝鮮王朝に対する朝鮮半島の「反王朝勢力」に加担した、とも言える。僕は歴史家じゃないので、詳細はわからないけれども、例えて言えば、現在のベネズエラや、シリアにも似ているかも知れない。現在のベネズエラやシリアにおけるアメリカの立場を、当時の日本は気取っていた、とも、自分は感じる。あるいは、クリミア半島に例えてもいいんだろうか。細かいところは、理解していない。(完全に同じ状況の「過去」など、どこにもないだろうから、どこを取り上げても、「例え」は適切ではないだろうと思う。)当然、介入には武力が伴っただろうし、その側面だけを見れば、上記に引用したような状況にもなったのではないか、とも思う。

もし、介入しなければ、おそらく、現在の朝鮮半島は中国かロシアの一部になっていた、とも思う。それはそれで、一つの歴史的な帰結だったのだろうとも思う。
日本だけではなく、ロシアからも、中国からも、あるいは、中国に香港のような「支配地域」を有していた欧州からも、朝鮮半島は食指を伸ばされていた。日本自身も食指を伸ばされていた。そんな中で、経済的に破綻しかけていた朝鮮王朝の「弱みに付け込んで」最も近い地理的な位置関係にあった日本が、強引に「吸収合併」した、というのが韓国併合の歴史的な流れだったのではないか、と自分は理解している。(ざっくりと、しすぎているとは思う。)

韓国は過去にこだわる。それならばそれで良いとも思う。日本は未来を考えるべきだ。

韓国併合が「違法だった」という主張が、現在の日韓関係に影響を及ぼすのならば、今後、日本は、韓国がいかなる状況に陥っても、干渉すべきではない、という結論にたどり着くような気がする。

「独立」を維持したくても、できない窮状で、強引に「吸収合併」した行為が「略奪」だとするならば、何が起ころうとも、今後は静観する。日韓併合に当初反対していた伊藤博文の立場は、これに近かったのではないかとも思える。韓国は、当時の歴史における日本しか見ていないから、中国やロシア、欧米の動きなど、歴史に存在していないことを前提に考える。そういうことならば、仕方ない、今後の未来史にも、日本と韓国しか存在しない視点だけが全てだとも思う。
ただ、日本は世界の中の日本を考えるべきだ。基本は日本側の都合だった。強引にでも吸収合併するのが良いのか、静観するのが良いのか。欧米、ロシア、清国が朝鮮半島に入り込んでくるのは、日本にとっては得策ではない。だったら、先手を打って日本が半島を押さえるべきだ、そんな感じの流れだったのではないかと、自分は理解している。今後は、日本の立場だけを考えて考えたらいい、それだけのことかも知れない。ただ、相手は韓国だけではなく、その背後の中国、ロシア、世界、すべての中の立ち位置を考えて、無益な論争しか将来に残さないならば、何が起きても坐視するという発想も、必要だと思う。

やはり、最近、思う。朝鮮半島で何が起きようが、経済的に破綻しようが、軍事的に何が起きようが、介入するべきではない。迂闊なことをすれば、「経済的/軍事的な侵略だ」と言われるだけだとも思う。「内政干渉」ですらある。国がたくさんあるのは、ややこしい。交渉するべき相手は、中国やロシアだけでも十分かも知れない。アメリカなんかは、嫌がると思うが、だからこそ、対中関係、対ロ関係を大切にすべきだとも思う。


歴史に「もし」はないけれども、日本が介入しなかったなら、おそらくかなりの確率で朝鮮半島はロシアの一部になっていたと思う。当時の清国にはそれだけの力はなかった、と理解している。清国は、ロシアの南下との軋轢に押されて、香港、マカオばかりではなく、内陸にもかなり多くの「欧米領」が出来ていたかも知れない。逆に、ロシアが朝鮮半島を支配するに至っていたなら、北方領土や樺太は、日本の領土として保全されていて、1945年8月になってからの歴史は相当に違っていたかも知れない。そんな気がする。シミュレーションしてみたら面白そうな気もした。

なんてことを、考えるよりも、これから先のことを考えた方が、僕らにとっては賢明だと思う。