重症化リスク

今日のNHKニュース

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200722/k10012528501000.html
小池都知事「4連休の外出はできるだけ控えて」 コロナ拡大で

東京都の会議で、医療感染者の方が発言されていた。記事を追跡できなかったけれども、以下の趣旨だったと思う。

「医療態勢が逼迫していない」なんていうことはない。現場の努力で、辛うじて赤ではなくオレンジに踏み止まっている。その点を理解して欲しい。(表現は不正確)

https://news.yahoo.co.jp/articles/c4cb86434d8f745c300d3aa407e7ed04b582c4a6
カンニング竹山、新型コロナ「日本で30歳までで亡くなった方はお一人だけ」発言が賛否の議論呼ぶ

医療関係者以外の方は、病気というものの性質を無視して話をされている気がする。
最初から「重症患者」と「軽症者」がいる訳ではない。軽症者でも、適切な措置を行わなければ重症化するケースがある。それは若くても同じで、実際に若くてもかなりの後遺症の残っている方々がいらっしゃるはず。医者が、命を救ったのであって、ひとりでに治った訳ではない、それを忘れている。
「軽症」と判断された方々でも、一気に状態が悪化して、中には亡くなられた方もいらっしゃった。

当時は、「治療法」そのものが、暗中模索だったと思う。だから「適切な治療」を施せなかったケースもあるのだろうと理解する。現在は、ある程度は「効果のある治療」を行うことができているから、「軽症」に踏み止まったまま退院する方々が少なくない訳であって、患者側はまるでホテルに滞在するような感覚でいたとしても、医療従事者の側は、自身が感染しないため、さらには、自身が感染して家族に感染させないために、戦々恐々としながら、防護服の中で必死に「適切な治療」をして、軽症に踏みとどまらせている。この点を、あまりにも軽く考えているような気がする。

カンニングの竹山さんのご発言。若い方々など、そうだそうだと、賛同しているらしいけれども、「軽症者」が「軽症なまま」で退院できるように、医療従事者の方々が、相当に犠牲を払っていることを、ご存知ないんだろうか。

東京都がコロナ「感染拡大警報」~「“PCR検査信仰”を捨てないと重症患者を救えなくなる」辛坊治郎が説く


東京都がコロナ「感染拡大警報」~「“PCR検査信仰”を捨てないと重症患者を救えなくなる」辛坊治郎が説く

まさかとは思うが、辛坊さんのこの発言でも、同じことを感じた。この記事の中で、こんなことを発言されていた。

軽症者を入院させるのは、まず、とにかくやめた方がいいと思う。

ギリギリの判断だと思う。「自宅待機」や「ホテル隔離」などで、もし「容態急変」した場合、亡くなられたり、重い後遺症が残ったような場合には、入院させなかった判断が問われる。責任は誰が取るの?
暗に、軽症者は、何もしなくてもずっと軽症のまま回復するのがコロナだと、そういうご理解のもとでのご発言のように、私には聞こえる。

世界で、PCR検査で感染者を見つけることが、感染拡大の防止に役に立った例というのは、私の知る限りでは1例もない。

違うでしょう?感染者を見つけて、隔離するから、その人がそれ以上周囲に感染させないようになっている、それも感染拡大の防止に役立っていない、というお考えなんだろうか。と言うことは、PCR検査で陽性が確認された人が、検査なしで当然隔離もされずに普通に生活していて、それでも隔離した場合と結果は同じだった、とおっしゃりたいんだろうか。だったら、一切感染者の隔離などやめたらいい。コストがかからない。

この辺、ご発言の意図がわからない。文脈を辿って読んでみても、趣旨がよくわからない。私の側の誤解があるといけないので、これ以上は書かないけれども、私は、この認識は違っていると思う。

竹山さんのご発言も、辛坊さんのご発言も、若い人たちや、自粛に辟易している方々には歓迎され、そうだそうだ、旅行に行こう、という流れを後押しするような気がするが、危険すぎる気がする。

敢えて言うならば、「若者や、軽症者は、医療サポートを受けられないから、その結果重症化しても、運が悪かっただけだと思って、一切文句を言うな」と、そうした社会のコンセンサス形成のために、竹山さんや辛坊さんが旗振りしてくれると言うのならば、私には一切文句はない。大変な決断だと思うけれども、それも今後あり得る有力な「選択肢の一つ」だと思う。

なぜならば、医者が患者を相手にしたならば、普通の誠実な医者なら、軽症者だろうが、重症者だろうが、必ず治そうと、必死で努力されるだろうと思う。コロナ対応の医療従事者は相当に疲弊していても、「治療をやめます」とは言えない立場だろうと思う。その結果起きるのが医療崩壊だとするならば、逆トリアージと言うか、グリーンは元々自宅待機なんだろうけれども、イエローであっても、軽症なんだから病院には来るなと、そう言うコンセンサスを形成してもらったら、病院の負担は相当に軽くなる気がする。

「軽症なんだから、病院の世話になるな。」初期の頃、それで亡くなられた方もいらっしゃったと理解している。「三十代未満は一人しか死んでいない」と竹山さんはおっしゃるけれども、実は、若い方々(三十代、四十代を含めて)でも、ECMOなどがなければ確実に亡くなっていた方は、相当数いらっしゃるはずで、「死んでいない」んじゃなく、「医療従事者が死なせていない」と言う理解をすべきだと思う。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/19/050800015/051100004/?P=2
新型コロナ、年齢や持病など「重症化リスク」の真相

から、以下の数表

誰でもかかるような病気で、10代、20代の若者が0.2パーセント、1000人に2人亡くなるというのは、やはり大変なことですよ。

しつこいようだけれども、最初から「軽症者」「重症者」の括りがある訳ではなく、医療従事者が「軽症者の重症化を防ぎ、重症者の治療、延命を必死で行なった、その結果」と理解すべきだと思う。

その医療従事者の「負担」を軽減し、医療崩壊を回避できるとしたら、それは「政治的決断」以外にないような気がする。病院では「重症者」しか対応しない。軽症者も、重症化したなら病院が対応する。重症化すると言うことは、治療が追いつかない場合もあれば、深刻な後遺症が残る場合もある、けれども、それもコンセンサスの上で、軽症者は病院に来させない。デメリットも全てを理解した上で、これまでは「イエロー」も入院させていたけれども、今後は「レッド」だけを病院で受け入れなさい、と、指示できるのは「政治」だけのような気がする。放っておいたら、間違いなく医者と言う人種は、レッドも、イエローも、治療をするだろうと思う。職業病ですよねぇ・・・2時間も心臓マッサージをしていたと言う医者の話を聞いたことがあるけど。医者の方が往生際が悪い。

もし、政治がそうした決断を下したなら、改めて、竹山さんや辛坊さんには、今と同じ発言を繰り返して欲しいと願う。
旗振りがいて、若い人たちが「そうだそうだ」と共感し、万が一感染して重症化しても、「そうか、俺は運が悪かっただけなんだけから諦めよう」と、みんなが納得してくれる、そうした社会を形成できるように、声を大にして主張を続けて欲しいと願う。


追記

中学、高校生くらいになって、「私(俺)は、もうこんなに大人になったんだから」と親に歯向かった途端に、お前をその歳まで育てたのは、この俺たちだ、と、親に逆襲されたと言う話。聞いたことはある。

子供は、一人でに大きくなったと思っている。親がどう苦しんで育てたのなんか、考えようともしない。そんなもんなんですよね。世間でも、子供は、親が育てなくても、一人でに大きくなると、みんながそう思っている。だから「重症者が少ないから」なんて発言する際に、医者の関与なんて、考えてもいない。誰も何もしなくても、若い人たちの致死率は低いと盲信し、世間のウケを狙っているのか。若者優位の価値観。